
睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に何度も呼吸が止まってしまう疾患です。就寝時にのど(上気道)が塞がることで酸素不足に陥り、深い睡眠が妨げられます。その結果、眠りの質が低下して日中の強い眠気や集中力の低下を引き起こします。また、放置すると高血圧や心疾患、脳卒中など生活習慣病のリスクを高めることが知られており、早めの対応が大切です。
こんな症状ありませんか?
- いびきが大きいと家族から指摘される
- 睡眠中に呼吸が止まっていると指摘されたことがある
- 朝起床時に頭痛や熟睡できていない感じがある
- 日中の強い眠気や倦怠感が続いている
- 集中力が続かず、居眠り運転しそうになることがある
- 夜中に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)ことがある
上記のような症状に心当たりがある方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。特に「栃木市で睡眠時無呼吸症候群の治療ができる医療機関を探している」という方は、お早めに当院へご相談ください。
予約や受診相談はお電話(0282-22-0317)または当院の予約ページから承ります。
当院での対応
当院では睡眠時無呼吸症候群が疑われる患者さんに対し、専門的な検査と丁寧なフォローで対応いたします。まずは問診と診察で、いびきの状況や日中の眠気の程度、生活習慣や既往症について詳しくお伺いします。その上で必要と判断した場合は、自宅で行える簡易睡眠検査を実施していただきます。この検査により、一晩の睡眠中に無呼吸や低呼吸が何回起きているか(AHI:無呼吸低呼吸指数)や血中酸素濃度の低下を調べ、症候群の重症度を評価します。
検査の結果、睡眠時無呼吸症候群と診断された場合は、患者さんの重症度に応じた治療法をご提案します。特に中等症〜重症と判定された方には、現在最も一般的な治療法であるCPAP療法(シーパップ療法:持続陽圧呼吸療法)を開始します。CPAP療法とは、就寝時に鼻マスクを装着し、専用の装置から気道に空気を送り込むことで睡眠中の無呼吸発作を防ぐ治療法です。当院ではCPAP治療のフォローアップが可能であり、装置の使い方指導から治療開始後の定期管理まで一貫してサポートいたします。すでにCPAP装置をご使用中の方の継続治療のご相談も承りますので、ご安心ください。一方、症状が軽度の場合や原因に肥満・生活習慣が関与している場合には、減量指導や生活習慣の改善(睡眠姿勢の工夫、飲酒の制限など)を中心に行い、必要に応じて耳鼻科など専門診療科と連携した対応を検討します。患者さん一人ひとりの生活背景に合わせて無理のない治療計画を立て、快適な睡眠と健康維持をサポートしてまいります。
具体的な治療の流れ
治療の流れ
- 初診・相談: まずは外来にて診察を行います。いびきの状況や日中の眠気など気になる症状について詳しくお聞きし、睡眠時無呼吸症候群の可能性を評価します。必要に応じて血液検査や血圧測定など全身状態の確認も行います。
- 検査の実施: 自宅で行える簡易睡眠検査の機器をこちらで用意いたします。機器の装着方法を説明し、就寝前にご自身で装着して一晩お休みいただきます。自宅で普段どおりに眠りながら、睡眠中の呼吸状態(無呼吸の回数や低下する酸素濃度など)を記録します。
- 診断と結果説明: 後日再来院いただき、検査データの解析結果をご説明します。無呼吸の程度(AHI値)や血中酸素低下の有無を医師が評価し、睡眠時無呼吸症候群かどうか、重症度はどの程度かをお伝えします。あわせて現在の健康への影響や今後のリスクについてもわかりやすく説明し、患者さんの疑問にお答えします。
- 治療方針の決定・開始: 検査結果にもとづき、最適な治療方針を立てます。中等症以上の場合はCPAP療法を開始する準備を行います。専用マスクとCPAP装置の使用方法を指導し、その夜から治療を開始します。軽症の場合やCPAP適応に満たない場合は、生活改善指導(体重管理・睡眠姿勢の工夫・睡眠薬の調整など)を中心に経過を見ます。
- 定期フォローアップ: 治療開始後も月に1回程度のペースで定期的に受診していただきます。CPAP治療中の方は外来で装置の使用状況データを確認し、無呼吸の抑制が十分か、症状が改善しているかを評価します。問題があれば空気圧の再調整やマスクフィッティングの見直しを行い、副作用やお困り事の相談にも対応します。生活習慣中心の対策を行っている方も、必要に応じて経過観察しながら治療方針を柔軟に調整します。継続的なフォローによって、患者さんが安心して治療を続けられるようサポートいたします。
よくあるご質問
Q. いびきだけでも受診すべきですか?
A. いびきが続く/日中の強い眠気・起床時頭痛がある場合はSASの可能性があり、受診をおすすめします。
Q. 自宅での簡易睡眠検査は可能ですか?
A. 可能です。機器を一晩装着してAHIなどを評価します。
Q. CPAP治療のフォローは受けられますか?
A. 当院で使い方指導から定期管理まで継続フォローが可能です。
